| ○山根隆治君 | 今回は非常に経済の危機という中でのこうした法対応というふうなことになっているわけでありますけれども、やはり平成二十年九月現在では不良債権が三・七%というふうに、商工中金、承知をいたしているわけでございますけれども、中小企業の悪影響を避けつつ今後とも不良債権の処理についてはどのように進めていくというふうな理解をしていいのかどうか、この点について谷口議員さんからお答えいただければと思います。 |
| ○谷口委員 |
山根議員のお尋ねでございますが、おっしゃるように昨年の九月以降、リーマン・ショック以降垂直落下状態で、大変な中小零細企業は金融経済が混乱をいたしております。そんな状況の中で、やはり一番重要なのは資金繰り対策を、万全な体制を講じていくということであります。 このような中で、今般、経済危機対策ということで保証を三十兆円、また貸付けを十七兆円、合計四十七兆円でありますけれども、この規模での中小企業の金融対策を決定したところでございます。商工中金の今般の危機対応業務はこの中の重要な柱の一つであります。 この法案を速やかに成立をさせていただきまして、危機対応業務の枠を拡大するということが大変重要でございますので、よろしくお願いを申し上げたいと思いますし、後半の山根先生おっしゃった不良債権をいかにして抑えていくのかということでありますけれども、やはりこんな状況でありますので売上げも受注も大変急激に減少していると。こういう中で、新規の融資だけではなくて、既往の融資の返済負担を軽減していくということが非常に重要なんだろうと思います。また、日ごろから財務上のアドバイスを行っていくということが金融機関の大変重要な任務だと思っておるわけであります。 金融機関においては、融資の相談のときのみならず、融資の実行後も事業、経営の状況をよく見ていただいて、借り手の立場に立って親身に相談に乗り、継続的に支援をしていくという姿勢がひいては不良債権の発生を抑えていくということになるんだろうと思っております。 |
| ○山根隆治君 |
今回の法案が通ってまいりますと、私は、限りなく非民営化に近づいていくことになるんだろうというふうに私自身は感じているところでございますけれども。 もう一つの問題として、杞憂に終わればいいわけでありますけれども、商工中金の経営の自主性あるいは独立性、こういうものもしっかりと保っていかなくてはいけないというのがございます。政府の関与のありようということと絡めまして、この点についてどのような御見解を持っていらっしゃるか、お尋ねいたしたいと思います。 |
| ○松あきら君 |
ありがとうございます。 中小企業で約五万九千社、中堅企業で三千社は救えるんじゃないかというお話でございます。大変な数でございます。しっかりと広報していただきたいと思います。 私は、先ほど北川先生が民間の金融機関の実態をお話しくださいました、まさにあのとおりだと思います。なぜならば、やっぱり自分の金融機関が大事でございますから、そんなもの、自分のところが危うくなるようなことはしないわけで、まさに雨の日の傘の話は、私が実は安倍内閣のときにテレビ質疑で、今の民間の金融機関、メガバンクなんかは特にもう中小企業なんかに何にも貸さない、雨の降っている日に傘を貸さないと申し上げましたら、安倍当時の総理が、いや、それよりも、貸している雨の日に差している傘を返せ、取りに来ると、こういうふうにおっしゃったんですけれども、まさにそういう実態があると。 そういう中で、私は、まさに商工中金、今回のこの措置、最後のとりでだというふうに思っているわけでございます。ですから、私自身も、民営化とはいうものの、しっかりとそうした国が関与をして、やはり大事な最後のとりでというところは守っていただきたい、こういうふうに個人的には思っている次第でございます。 そういったことで、今般の改正は、経済危機を踏まえて商工中金による危機対応業務を一層拡充するために資本増強を図るものであります。私は、商工中金の自己資本比率八・九%でありまして、これはBIS規制で一応八%以上と定められておりますので、そこはそうなんですけれども、しかし低いなと。地銀でも一〇から一五はありますし、海外支店もあるのにちょっと低いなと感じておりました。ですから、今回の資本増強を歓迎したいと思っております。そして、中小・小規模企業、そしてまた中堅企業のための金融機関としてその役割をしっかりと果たしていただきたいというふうに思います。 しかし、今お話ししましたように、まだ危機が去っていない。そういうことを考えますと、もしかしたら状況によっては追加の出資も必要があるかもしれない、このようなことも提案者の方はお考えになっていらっしゃるのかどうか。また、このような危機対応準備金の自己資本としての質についてどのようにお考えか、お伺いをさせていただきます。 |
| ○谷口委員 |
今の松委員のお尋ねでございますが、おっしゃるように、この危機対応貸付けというのは非常にリスクの高い貸付けでございます。ですから、自己資本を拡大、充実をさせないとやはり円滑に融資ができないということがございます。 それで、今般、経済危機対策で、商工中金が担う中小・中堅企業向けの貸付け、今回三兆円がプラスされまして四・二兆円ということになったわけでありますが、この追加的な三兆円に対して、自己資本比率をリスクアセットで、バーゼル2といいますか、BIS基準で割り返して、ちょうど千五百億が八%だということで、今回千五百億円出資をするということになったわけでございます。 それで、二点目の追加出資を考えるかということでありますが、今後の経済情勢によっては更なる対応が必要であるということでございますので、本法案におきましては、平成二十四年三月末までの間、商工中金に政府が出資を行い、危機対応準備金を積み増すことを可能といたしております。 それで、最後の、この危機対応準備金、そもそも出資しないのかという議論もあるわけですが、御存じのとおり、五三・五%が民間出資でございますので、ここに出資しますと、ダイリューションといいますか、相対的に希薄化が起こりますものですから、今回、危機対応準備金ということでさせていただいておるわけでございます。 そもそもこの危機対応準備金がBIS規制上の中核的な自己資本、ティア1に該当するのかどうかということがあるわけで、松委員は質の観点ということはそのことをおっしゃったんだろうと思いますが、このティア1になるかどうかというのは、一つは永続性ということと、あとは、一般の損失にも十分てん補でき得るかどうかという、この二点が一つのその条件になっておるわけでありますが、今回、この法案におきましては、危機対応準備金を国庫納付いたしますが、この商工中金自身の判断によってこれは任意に行い得るということ、また、一般の損失にも十分補てんがし得るというその観点で、中核的自己資本と申しますが、ティア1に該当する要件を備えたものということでさせていただいておるわけであります。 |
| ○松あきら君 |
ティア1に入るということで、私も安心いたしました。やはりティア2でありますと優先株とか劣後ローンとか返さなきゃならないわけでありますので、これは私は喜ばしいことでありますし、また、その追加出資も可能ということでありますので、これは国民の皆様にも更にこういうことも含めて分かっていただくことが大事であるというふうに思っております。 実はもう時間が全然なくなっちゃいまして、飛ばさせていただきます。十五分しかありません。済みません。最後にぽんと飛びます。一つだけ、産業革新機構について最後に質問をさせていただきます。 我が国経済の成長を牽引して、雇用を生み出す新たな産業を創出していくということは極めて重要なわけであります。そうした産業革新機構は、イノベーションを支援することで新たな産業を生み出すという重要な役割を担っているわけであります。今後、オープンイノベーションが活発化をして、様々な分野で日本の将来を担う可能性のある案件が出てくることを期待をするわけであります。 そうしたせっかくのいい案件なのに、この機構が今まで資金制約から出資できないということは適切でなかった。今回の法案では政府保証制度を創設することでその機構の借入れ等について政府保証することができるようにするものでありまして、産業革新機構の活動を充実するものとして私は評価をしたいと思っております。 しかし、産業革新機構の成功には、資金面での裏付けを充実するだけでは、それだけじゃ駄目なんです。いい案件をどれだけ発掘して育てていけるか、これが重要でありまして、そのためには、民間から多くのアイデアが積極的に提案され、この機構が真に将来性のある案件を見極め、自らが、単にリスクマネーを供給するにとどまらず、投資対象案件を育てていくプラットホームの役割を果たすことが必要だと考えるんです。 しかし、この目利きというのはある意味ではとっても、すごく難しいんですね。なぜならば、ある事業についてどのような問題点があり、どうすれば発展するのか、そうした、何というんですか、事業に内在する問題点や方向性を見極めてそれを指導するというのは非常に難しい。けれども、今回それをしていかなければ、まさにプラットホームの役割を果たすことができない。この点についてどういうふうにお考えなのか最後に伺って、質問を終わります。 |